明治大正昭和の時代、稀代の淫蕩女性豪で悪女といわれた艶女たちがいた。その中から近代史を彩った代表格・阿部定の淫蕩悲話を中心に激動の時代を生きた女性たちの淫蕩エロスを5篇の短篇ドラマとして描いた官能時代劇浪漫です。博徒の世界に生きた大正の女性豪[猪鹿お蝶]明治の淫蕩悪女で土佐藩士の娘に生まれ、その美貌の色仕掛けで男を騙し、後に盗賊の女頭領になった[雷おしん]、番外篇として維新前夜の京の祇園の恋愛の機微や性に長けた遊女が大富豪の妾や歌舞伎役者の妻になったり次々と旦那を替え、遂には出羽久保田藩の武士の妻にまでなった毒婦[姐巳(だっき)のお百]、稀代の淫蕩悪女[高橋お伝]など激動の時代を生きた愛に染まった狂女5人の哀しい物語を描く日本藝術浪漫文庫の最終傑作。